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メリット・デメリットも紹介!住宅ローンの固定金利に向いている人は?

住宅ローンを選ぶ際に、「固定金利と変動金利のどちらを選べばいいかわからない」と迷う方もいるでしょう。例えば、低金利が継続すると考えるのであれば変動金利、将来は金利が上昇すると考えるのであれば固定金利など、考え方によって金利タイプの選び方は異なります。

今回は住宅ローンの固定金利の仕組みやメリット・デメリット、固定金利が向いている人について解説します。


目次

  1. 住宅ローンの固定金利とは?
  2. 固定金利は今後どうなる?
  3. 固定金利のメリットとデメリット
  4. 固定金利に向いている人とは?
  5. 固定金利と変動金利の併用も考えよう
  6. 固定金利を選ぶならフラット35も検討を
  7. まとめ

住宅ローンの固定金利とは?

住宅ローンの金利には、定期的に見直しされて金利が変動する「変動金利」と、一定期間または全期間金利が変わらない「固定金利」の2種類があります。固定金利にも種類があり、返済終了までの全期間にわたって金利が変わらない「全期間固定金利型」と、一定期間金利が変わらない「固定金利選択型(特約型)」の2つのタイプに分けられます。原則として、固定金利の特約期間中は、金利タイプを変更することができません。


固定金利と変動金利との違いについて

固定金利では、市場金利に関係なく一定の金利が適用されます。これに対して変動金利では、短期プライムレートなど、金融機関独自の基準金利に連動して金利が決定され、半年に1回金利の見直しがされるのが一般的です。多くの金融機関の変動金利には、5年ルールが適用されるため、金利の変更があっても5年間は毎月の返済金額は変わりません。

また、金利が上昇によって返済金額を見直す場合も、変更前における返済額の125%の範囲内までしか上がらない仕組み(125%ルール)があるため、返済金額の上昇幅は限られます。返済負担が急激に上がらない仕組みとなっているのはメリットである一方、返済が先送りされてしまうという点には注意が必要です。

固定金利は金利上昇時のリスクヘッジができますが、金利は変動金利よりも高めに設定されるのが一般的です。また、変動金利は低金利局面では大きなメリットが得られますが、金利が上昇すると返済終了までの総返済額が固定金利よりも多くなる可能性があります。


固定期間選択型(10年)とは

固定期間選択型は、借入当初の金利が一定期間固定される金利タイプです。

固定期間選択中は返済額を一定にできるため、「子どもが独立するまでは返済額を固定したい」といったようなライフプランに合わせた返済計画を立てやすいのがメリットです。

固定期間終了後は改めて金利タイプを選べますが、その時の金利水準によっては返済額が大幅に上がってしまう可能性もあります。


全期間固定型とは

全期間固定型は、住宅ローンを借り入れてから完済するまで金利が変わらない金利タイプです。借入の時点で将来の金利水準が固定されるため、完済までの返済計画を立てやすいことがメリットと言えるでしょう。
ただし、全期間固定型の住宅ローンは、変動金利型や固定期間選択型に比べて金利が高くなりやすいという特徴があります。また、市場金利が低下した場合も金利は変わらないため、金利低下の恩恵を受けられないという点はデメリットです。


固定金利は今後どうなる?

固定金利のこれまでの推移と、今後の予測について解説していきます。


固定金利の推移について

一般的に、固定金利の水準は10年物国債の利回りに代表される「長期金利」を元に決められます。

日本では、日銀のイールドカーブ・コントロールによって、固定金利・変動金利ともに低い水準での推移が続いていました。
しかし、2022年以降は徐々に金融政策の見直しが進められてきたことを背景に、徐々に長期金利が上昇し始めています。2023年10月には、長期金利の上限が1.0%に引き上げられたことを受けて、住宅ローンの固定金利を引き上げる金融機関も増加しました。

しかし、その後の固定金利は上昇と下落を繰り返しながら、2024年3月時点ではほぼ横ばいの水準を維持しています。


固定金利は今後上昇する?

今後、住宅ローンの固定金利は、緩やかに上昇する余地があると見込まれます。日本の金融政策によっては長期金利の上限もさらに引き上げられる可能性があり、長期金利が上がれば固定金利の水準も引き上がるでしょう。

ただし、金利の動向は、国内外の金融政策や債券市場などにも影響を受けるため、明確に予測するのは難しいでしょう。


固定金利のメリットとデメリット

固定金利のメリットとデメリットを理解して、自分に合ったタイプを選び、計画的に返済することが大切です。固定金利のメリットとデメリットを見ていきましょう。


固定金利のメリット

固定金利のメリットには、以下のようなものがあります。

  1. 返済計画が立てやすい

    期間中は、毎月の返済額が変わらないため、返済計画が立てやすい点はメリットです。市場金利が大きく変動した場合でも、ライフプランに大きな影響を与えることはありません。
    例えば、子どもがいる世帯における教育費の捻出や、マイカーローンの返済、介護費用など、ライフイベントに応じてさまざまな費用が発生します。しかし、固定金利を選択すれば返済金額が固定されているため、資金を計画的に貯めやすくなるでしょう。

  2. 金利上昇リスクのヘッジが可能

    住宅ローンの金利が上昇した場合でも、当初の金利は変更されないため、不安になったりあわてたりする必要がありません。変動金利のように将来未払い利息が発生する可能性がない点もメリットです。

  3. 固定金利選択型なら特約期間終了時に変動金利を選択することが可能

    固定金利選択型の場合は、特約期間終了時に再度固定金利を選択せず、変動金利を選択することも可能です。


固定金利のデメリット

固定金利には、デメリットがあることにも注意しましょう。

  1. 変動金利よりも金利が高い傾向

    固定金利は、変動金利よりも金利が高いのが一般的です。そのため、将来金利が下がった場合には支払利息・総返済額が変動金利よりも相対的に多くなります。

  2. 固定期間中は金利の見直しができない

    住宅ローンの金利が下がっても、特約期間中は金利の見直しをすることができません。住宅ローンを他の金融機関へ借り換えることは可能ですが、借り換え時に事務手数料や保証料など諸費用がかかるため、借入残高・借入年数・金利差によっては、メリットが少なくなることがあります。

  3. 固定金利選択型では、固定金利の再選択時に手数料が発生することがある

    特約期間終了時に固定金利を継続したい場合は、手続きが必要です。手続きを何もしない場合は、変動金利へ自動変更となります。固定金利を再選択する場合、金融機関によっては手数料がかかることがあるため、注意しましょう。


固定金利に向いている人とは?

全期間固定金利型では、返済終了まで毎月の返済額も変わりません。そのため、返済計画が立てやすく、計画的に返済をしていきたいと考える方におすすめです。将来的に、教育費の支払いやマイカーの購入の予定がある場合など、支出額の変化があると困る人に向いています。

また、「将来金利が上昇すると思っている」「金利に悩まされるのが面倒」と考える方は、固定金利を選択するとよいでしょう。固定金利選択型の場合には、固定金利の特約期間終了時に再度固定金利選択型を選ぶことも変動金利を選ぶこともできます。

そのため、将来の金利動向を見据えて柔軟に対応したい方には、固定金利選択型がおすすめです。


固定金利と変動金利の併用も考えよう

固定金利と変動金利を併用することで、それぞれのリスクを分散させる方法も検討しましょう。金融機関によっては、固定金利選択型と変動金利を併用する2つの異なる金利の種類が選べるミックス・ローンを取り扱うところがあります。例えば、5,000万円の住宅ローンを組む場合、以下のような設定を行うことも可能です。

【借入金5,000万円の適用金利の内訳例】

  • 固定金利選択型:3,000万円
  • 変動金利:2,000万円

固定金利選択型であれば、固定金利の特約期間(2年・3年・5年・7年・10年・20年・30年・35年)の中から自由に選択し、変動金利と組み合わせられます。固定金利の特約期間を35年と5年と中期・長期の2つに分けて組み合わせるのもよいでしょう。

また、2つの金利タイプの借入金の比率をバランスよく「固定金利選択型50%・変動金利50%」にしたり、「固定金利特約型60%・変動金利40%」と比率を変えて組み合わせたりすることもできます。そして、ミックス・ローンなら、どちらの契約のタイプに一部繰上げ返済をするかを都度決めることができる柔軟さがあることも大きな魅力です。

共働きなら、夫婦それぞれが住宅ローンの契約者(債務者)となるペアローンを利用するのもよいでしょう。夫婦で住宅ローンの金利の種類や返済期間を組み合わせ、「共働きで収入があるうちは夫婦でお金を貯める」「子育てがはじまったらひとつは繰り上げ完済をして毎月の返済額を減らす」といった方法もあります。

住宅ローン控除が受けられる期間が終了したら、繰り上げ返済をすることも選択肢のひとつです。夫婦の働き方や収入状況に合わせて住宅ローンを組み合わせて柔軟に対応することでリスク分散にもつながるため、効果的でしょう。もし、固定金利と変動金利のどちらかにするのに不安を感じる場合は、こちらの方法を利用するのもおすすめです。


固定金利を選ぶならフラット35も検討を

フラット35は、返済終了まで毎月の返済額が確定している住宅金融支援機構が民間金融機関と提携した、全期間固定型を代表する住宅ローンです。主に、以下のようなメリットがあります。

  • 連帯保証人が原則不要
  • 繰り上げ返済手数料無料

新機構団信や新3大疾病付機構団信にも加入できる(団信に入らない選択肢もあり)

また、フラット35には、さまざまな返済方法変更のメニューがそろっているところも大きな特徴です。また、フラット35Sは、省エネルギー性・耐震性に優れた住宅を取得する場合、一定期間金利を引き下げることができるため、より一層お得に利用できるでしょう。

フラット35を検討している方は、こちらで相談するのがおすすめです。


まとめ

住宅ローンの金利の種類には、大別すると金利が変動する「変動金利」と、金利が変わらない「固定金利」の2種類があります。さらに、固定金利は、「全期間固定金利型」「固定金利選択型(特約型)」の2種類に分けられます。

全期間固定金利型は、毎月の返済額が変わらないため、返済計画が立てやすく、計画的に返済をしていきたい方におすすめです。また、将来の金利動向を見据えて柔軟に対応したい方は、固定金利選択型が向いています。
固定金利のそれぞれのメリットとデメリットを理解して、よく検討してみましょう。

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