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住宅ローン審査に落ちる理由とは?審査の流れ、基準を知って準備を進めよう

住宅ローンの借り換えを行う場合も、改めて審査を受ける必要があります。借り換えを検討している方の中には、「どのように借り換えの準備を進めたら良いかわからない」、「借り換えの際に審査に通るか不安」などと感じている方もいるのではないでしょうか。

住宅ローンの借り換え手続きをスムーズに行うためには、審査の流れや必要書類、手続きにかかる期間などをある程度把握しておくことが重要です。さらに、審査でチェックされるポイントを押さえておくことで、事前に住宅ローン審査への対策も行いやすくなります。

本記事では、借り換えに際しての住宅ローン審査の流れや、住宅ローンに落ちてしまうケースや対策法などを解説していきます。そもそも住宅ローンを借り換えるメリットを知りたいという方は、下記の記事もぜひ確認してみてください。

参考:住宅ローン借換えガイド


目次

  1. 住宅ローン審査の流れ
  2. 住宅ローン審査にかかる期間
  3. 住宅ローンの審査基準について
  4. 住宅ローンに落ちる理由 よくある6選
  5. 住宅ローン審査に向けた対策方法
  6. まとめ

住宅ローン審査の流れ

借り換えを行う場合、住宅ローン審査を改めて受ける必要があります。審査の流れは一般的に下記の通りです。

  • 借り換え先金融機関を選ぶ
  • 仮審査(事前審査)を申し込む
  • 本審査(正式審査)を申し込む
  • 本審査承認
  • 借入中の金融機関に住宅ローンを全額繰上げ返済する旨を伝える
  • 契約手続き
  • 融資実行

ここでは、仮審査および本審査について詳しく確認していきましょう。


仮審査

まずは、借り換えしたい金融機関の仮審査を受けます。仮審査は事前審査とも呼ばれ、本審査の前に借り換えが可能かを簡易的に確認するために行います。ほとんどの金融機関ではWEBでの仮審査が可能となっているため、忙しい方でも自宅から仮審査の申し込みが可能です。
借り換えの仮審査では、一般的に以下の書類が必要となるため、あらかじめ用意しておくことをおすすめします。

  • 収入金額がわかるもの(源泉徴収票など)
  • 物件の情報がわかるもの
  • 返済中のローンに関する情報がわかるもの(返済予定表、残高証明書など)

具体的にどのような情報や書類が必要かは金融機関によって異なるため、公式サイトなどでチェックしましょう。
仮審査の手続きについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

参考:住宅ローンの仮審査は必須?審査のポイントを確認


本審査

仮審査に通過したら、本審査に進みます。
仮審査は自己申告した内容に基づいて審査が行われますが、本審査は必要書類の記載事項をもとに審査が行われます。仮審査よりも用意する書類が増えるため、時間に余裕をもって書類の準備や手続きを行うようにしましょう。借り換えの本審査で必要となるのは以下のような書類です。

  • 借入申込書
  • 本人確認書類
  • 住民票、印鑑証明書
  • 収入を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書など)
  • 返済中のローンに関する書類(返済予定表、残高証明書など)
  • ローンの返済履歴を確認できるもの(返済用口座の通帳コピーなど)
  • 登記事項証明書、売買契約書など

仮審査同様、金融機関によって必要な書類が異なるため、必ず確認するようにしましょう。
本審査の詳しい内容について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

参考:住宅ローンの本審査とは? 事前審査とはどう違うの?


住宅ローン審査にかかる期間

仮審査にかかる時間は早ければ即日、通常は1〜2営業日程度となります。遅くとも3〜4営業日で結果がわかるのが一般的です。
本審査では、提出した書類の情報や申告内容をもとに、事前審査よりも厳しく審査が行われます。審査にかかる期間は1〜2週間程度が一般的です。
借り換えの審査全体にかかる期間としては、申し込みから1ヶ月〜1ヶ月半ほどの期間を見ておけば、余裕を持って手続きできるでしょう。

ただし、書類の不備やスケジュール調整がうまくいかなかった場合は、これ以上の時間がかかるケースもあります。なるべくスムーズに手続きを完了できるように提出書類の確認などはしっかりと行いましょう。


住宅ローンの審査基準について

住宅ローンの審査では、収入や勤続年数、会社の規模、信用情報など複数の項目を総合的にチェックされます。
国土交通省の「令和4年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、金融機関が住宅ローンの審査にあたって考慮する主な項目は下記の通りです。

    【融資を行う際に考慮する主な項目(抜粋)】
  • 完済時年齢
  • 健康状態
  • 借入時年齢
  • 担保評価
  • 勤続年数
  • 返済負担率
  • 年収

参考:国土交通省 令和4年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書

最も回答率が高い項目は、「完済時年齢」となっています。「借入時年齢」よりも回答率が若干高いことから、住宅ローンを借りる年齢よりも払い終わる年齢の方が重視されることがわかります。
次に、回答率が高いのは「健康状態」の項目です。住宅ローンを借りる際には団体信用生命保険(団信)への加入を必須としている金融機関が多く、団信加入のためには健康状態や既往歴の告知が求められます。

物件の「担保評価」も、審査においては重要視されています。万が一、住宅ローンの返済ができなくなった際は、金融機関が担保物件を売却して、受け取ったお金を返済に充てないといけません。そのため、ローンを組む物件にどの程度の担保価値があるかによって、審査の基準も変わってきます。
「担保評価」以外の項目については、ほとんどが申込者本人の属性や収入・資産に関わる情報となっています。


住宅ローンに落ちる理由 よくある6選

住宅ローンの審査に落ちる理由として、よくあるものを紹介します。住宅ローンの審査項目や審査基準は金融機関によって異なるため、あくまでもよくある例として参考にしてください。


過去にローンやクレジットカードの滞納、未払いがある

過去に住宅ローンやその他のローンの返済、クレジットカードの支払いなどを延滞すると、信用情報機関の個人信用情報に傷がついてしまいます。返済履歴に問題がある場合、住宅ローンの返済が遅延するリスクが高いとみなされて、借り換えの審査にも落ちやすくなります。


返済比率が高すぎる

現在の年収に対して借入希望額が大きすぎる場合、審査に落ちやすくなります。そのため、住宅ローンの借り換えを行う際は、改めて返済比率を確認しておきましょう。
返済比率とは、年収に対する年間返済額の割合のことで「返済比率(%)=年間返済額÷年収×100」で計算できます。例えば、年収600万円で年間返済額が120万円の場合、返済比率は20%です。

返済比率は、一般的に25%〜30%程度に抑えることが望ましいといわれていますが、金融機関によって基準は異なります。あくまでも一つの目安として参考にしてみてください。
加えて、ペアローンや連帯債務で住宅ローンを組んでいる場合、配偶者の退職や離婚などで世帯年収が下がってしまうと、住宅ローンに落ちやすくなってしまいます。


完済時の年齢が高い

住宅ローンの申し込みには「20歳以上65歳以下」、「完済時80歳未満」など年齢に関する制限が設けられていることがほとんどです。
特に、完済時の年齢には注意しましょう。現在の年齢が申し込み条件に当てはまっていたとしても、完済時の年齢制限から逆算すると、借入期間を短く設定しなければいけないケースもあります。返済期間が短いと、毎月の返済負担も大きくなるため注意しましょう。


勤続年数が短い

勤続年数も、安定して返済が継続できるのかの指標としてチェックされます。新規借入時に比べて年収が上がったとしても、勤続年数が短すぎる場合は、審査基準を満たさずにローン審査に落ちてしまう可能性もあります。
転職したばかりのタイミングや、独立・開業してすぐのタイミングで借り換えを申し込む場合は注意しましょう。また、法人の役員の場合、一般的なサラリーマンと違って雇用が守られている立場ではないため、個人の収入とともに会社の業績も有用となります。


健康状態が良くない

ほとんどの金融機関では、住宅ローンを借りる条件として団信への加入を必須としています。そのため、過去の既往歴や現在の健康状態によっては団信に加入できず、住宅ローンの審査に落ちてしまう可能性があります。
借り換えの場合は、新規借入時に比べて年齢が上がっていることもあり、告知内容に該当しやすくなると考えられます。


物件の担保価値が下がった

住宅ローンを組むときは、対象の物件に対して金融機関が抵当権を設定します。これは、万が一返済が滞った場合に、物件を売却してローンの残債に充てるためです。
住宅ローンの借り換えを行う場合、新規借入時と比べて物件の担保価値はどうしても下がってしまうものです。金融機関の基準に担保評価が満たない場合、住宅ローンの審査に通りにくくなってしまいます。


住宅ローン審査に向けた対策方法

住宅ローンの借り換え審査に向けた対策方法をいくつか紹介します。住宅ローンの借り換え審査に通るか不安な方は、参考にしてみてください。


年齢や収入を考慮した現実的な支払計画を立てる

まずは、現在の年齢や収入を考慮して、余裕を持って返済できる計画を立てましょう。子どもが生まれて扶養家族が増えたり、配偶者が仕事を辞めて世帯年収が減ったりしている場合は注意が必要です。

返済比率が高くなりそうな場合は、繰上げ返済を行って返済総額を小さくするのも一つの手です。ただし、返済総額を小さくすると借り換えの効果が薄れてしまう可能性もあるため、事前に借り換えシミュレーションを行って、どのくらい効果があるのか確認するのをおすすめします。


他ローンの借入金を返済する

住宅ローン以外の借入が多い場合、審査を受ける上で不利になってしまいます。具体的には、教育ローンや自動車ローン、銀行や消費者金融のカードローン、クレジットカードのリボ払いなどが当てはまります。
借入の残高や件数が多い場合、できる限り返済を進める、または完済しておくことをおすすめします。

また、クレジットカードのキャッシング枠が設定されている場合、キャッシングを利用していなくても限度額まで借入しているものとみなされる可能性もあります。不要な方は、キャッシング枠を解除しておくのも良いでしょう。


ペアローンなどの方法を検討する

借入希望額が大きいために住宅ローン審査に通らない場合、夫婦のそれぞれが住宅ローンの契約者となる「ペアローン」も選択肢に入れてみましょう。

それぞれの収入や信用情報に基づいて審査が行われるため、一人で住宅ローンを申し込むよりも借入可能額が大きくなりやすいというメリットがあります。団信への加入もそれぞれ可能なので、どちらかに万が一のことがあった際は、該当者分の残債が保険金と相殺されます。ただし、夫婦のそれぞれが契約手続きを行うため、手続きにかかる諸費用などは二人分かかるというデメリットがあります。

ペアローン以外に、夫婦の収入を合算して住宅ローンを申し込む方法もあります。この方法では、契約者は一人となるため、諸費用などのコストを抑えやすいという一方、団信への加入も契約者のみに限られるという点に注意が必要です。


まとめ

住宅ローンの審査では、完済時の年齢や健康状態、収入、勤続年数などがチェックされます。借り換えの場合は、住宅の担保評価が下がっていることや、申込者の年齢が上がっていることなどが理由で、審査に落ちてしまうケースがあります。

住宅ローン審査に通るか不安な場合は、借入中の他のローンをなるべく返済したり、ペアローンなどの方法を検討したりするといった対策が有効です。余裕を持って返済できるように、しっかりと計画を立てた上で審査に申し込みましょう。
借り換えによってどのくらい返済金額が減らせるかを確認したい方は、借り換えシミュレーションからチェックしてみましょう。

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